FC2ブログ

自分が困難にぶつかった時に読んで力になった本 小・中・大 ~ 大編 ~

さて、前回は「私は魔境に生きた」を紹介して、
ここからは紹介する本が
どんどんヘビーになっていくと言っていたのですが、
今回大編として紹介するのは大も大であり
重厚長大小説の最たるものであって、
想像がだいたい付く方には
ああ、アレやろなとか思われてるあの大作です。



自分が困難にぶつかった時に読んで力になった本
~ 大編 ~は、

「人間の條件」(全6部)
五味川 純平 著です。

もちろんこれは仲代達矢さん主演で映画化もされて、
1部と2部で1本、3部と4部で1本、5部と6部で1本
の計3作の映画が1年毎に作られて
合計で9時間31分という
一時期まではギネスブックにも載ってたという
とんでもない作品の原作本でもあります。

実は自分は映画はまだ未見ですが、
調べてたらHuluのお試し2週間で
無料で見られるようなので
暇が出来たら一度見てみようかなと・・・



ご存じの方も多くいるかと思われる話のあらすじは、

戦前に左翼学生運動に関わって
卒業後に満州に渡って国策会社の事務員をしていた
主人公の梶が太平洋戦争突入後に起こる
さまざまな波乱万丈の事件を乗り越えるも、
憲兵に目をつけられて
左翼運動家の活動歴のこともあり
その結果として酷寒の満州の国境守備隊に
兵隊として送られてしまう。

日本が終戦する直前になって
国境を越えてきた侵攻してきた
ソ連軍の猛攻撃を耐えて生き抜くも、
妻が待っているはずの南満州への逃走の途中で
ソ連軍に捕捉されて降伏し
収容所に入れられてしまう。

その後満足な被服も持たないまま
収容所を脱走するも、
冬がどんどん深まっていく満州の大森林の中で
ついに梶は力尽きて
雪の中で倒れ込むラストシーンを迎えます。



この作品は作家五味川純平のデビュー作であり、
自身の満州での軍隊経験を基に
話を膨らませて書いた物語というだけあって
かなりのリアリティを感じさせます。

反戦文学とか左翼作品とか言われてはいますが、
それ以前にもっとスケールの大きい部分での
人間としての生き方や宗教観みたいなものが
根本的に問われている作品だと思いました。

人間らしい生き方とは何か?
愛とは何か?
友情とは何か?
善悪とは何をもって測るべきなのか?

令和の時代になっても
普遍的なテーマへの問いが
作品の根幹にあるので、
いつ読んでも世界観に引き込まれるし
長編にも関わらず
最後まで一気に読みたくなってしまいます。

ただ一点、うーんって思ってしまう所は
主人公の梶があまりにも
精神的にも肉体的にも強靭すぎて、
本当にこんな人間が存在できるのだろうか?
って思わせてしまうところで、

酷寒の満州での雪上での最後のシーンは
映画においても大変有名な
ラストシーンらしいのですが、
この本の続編の小説には
実は梶は生きていたってことで
再度物語に登場してくるのだから
どんだけ不死身なんだよって
突っ込みたくなってしまいます。

ですが、
とにかく不条理な時代の戦時中の満州で
どんな困難にぶつかっても
決して自分を曲げようとしなかった
梶の精神力と行動力には
50代になった自分でも元気をもらえます。

何度も書いているようにとても長い作品なので
時間が多く取れるようなときには
重厚長大小説の見本のような
こんな作品も読んでみることを
お勧めしたいと思います。
スポンサーサイト



プロフィール

ONARA

Author:ONARA
46歳貯金1000万円少々で
リタイア生活はじめました。
「無理なく」「無駄なく」を
モットーにしている
マンション管理士
(近日開業予定)です。

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ